お通夜で必要な持ち物とは?親族の場合のお通夜の服装のマナーも紹介

お通夜に参列する場合、どのような持ち物を用意すれば良いかご存知でしょうか。

今回は、お通夜の基本の持ち物4つと、親族の場合の持ち物6つを紹介していきます。突然の不幸の際にも慌てないよう、ぜひチェックして備えておきましょう。

目次

お通夜って?「通夜」「葬儀」「告別式」の違い

身内や親戚、友人関係、仕事関係などで不幸があり、お通夜に参列したことがある人は少なくないでしょう。では、お通夜にはどのような持ち物が必要か、正しく理解できていますか。今回は、お通夜の基本の持ち物や親族の場合の持ち物を紹介します。

これまで参列したことがある人も、ぜひ再度チェックしてみましょう。まずは以下でお通夜、葬儀、告別式の違いについて触れていきますので、知識を深めてみてください。

通夜とは

お通夜は、葬儀の前夜に営まれる儀式のことです。本来は、親族や故人と親しかった知人などが集まり、終夜故人と共に過ごす儀式でした。しかし、近年では宿泊できない場合が増えたため、告別式に参列できない人のためのお別れの場として行われるようになりました。

具体的には、僧侶が着席してから始まり、遺族や参列者が焼香、僧侶による読経、法話という流れです。また、通夜振る舞いをして夜のうちにお開きにすることが多いです。

葬儀・告別式とは

葬儀は故人の冥福を祈るための宗教的な儀式のことで、告別式は会葬者が焼香し、お別れをする儀式を指します。つまり、葬儀は遺族や親族が故人を見送り、告別式は会葬者が故人を見送るというのが本来の形でした。

しかし、現在は葬儀と告別式を一つの流れで行うことが一般的になっています。会葬者は仕事などの都合によりお通夜に出席することが多いため、遺族は葬儀や告別式でゆっくりと故人を偲ぶことができるでしょう。

お通夜に必要な基本の持ち物4つ

ここからは、お通夜に必要な基本の持ち物4つを紹介していきます。お通夜は喪服を着ていくのがマナーですが、持ち物についてのマナーはご存知でしょうか。親族や周囲の人に失礼のないよう、お通夜の持ち物のチェックをしてみましょう。

1:数珠

お通夜に必要な基本の持ち物の1つ目は、数珠です。数珠をつけて手を合わせることで、故人と心を通わせることができるとされています。数珠は、キリスト教式や神式では必要ありませんが、仏教では持参するのがマナーです。

さまざまな数珠がありますが、自分の宗派の数珠を持つのが一般的です。また、数珠は持ち主の念が込められているとされるため、忘れたからと言って貸し借りするのは避けましょう。

2:お香典

お通夜に必要な基本の持ち物の2つ目は、お香典です。お香典は故人の霊前に備える大切なものなので、必ず用意してください。また、単にお金を包めば良い訳ではなく、マナーを守ることが大切です。

まずはお通夜にふさわしい不祝儀袋を用意し、氏名や住所、金額などを記入しましょう。受付で慌てて記入することのないよう、前もってチェックしておくことをします。表書きは「御霊前」にしておけば各宗派に使用できます。

3:ふくさ

お通夜に必要な基本の持ち物の3つ目はふくさです。ふくさとは、お香典のほか、ご祝儀を包むための入れ物です。大切なお金を汚さないようにという意味があるため、ふくさを使用するのは大切なマナーの1つです。

ふくさには台付き、金封、ポケットタイプなどの種類がありますが、どれを使用しても問題ありません。ただし、お香典を包む場合は紫やグレー、緑などの色を使うのがマナーなので、お通夜にふさわしい色を選んでください。

4:ハンカチ

お通夜に必要な基本の持ち物の4つ目は、ハンカチです。お通夜に持参するハンカチは、白や黒などのフォーマルなものを選ぶのがマナーです。生地は綿や麻、木綿などを選ぶと良いでしょう。タオル生地のものはふさわしくないため、避けるのが無難です。

ハンカチは手を拭いたり涙をぬぐうために使用しますが、女性なら食事の際に膝掛けとしても使えます。人目につきやすいため、派手な色や柄物を持つのはやめましょう。

親族として出席する場合の追加の持ち物

ここからは、親族として出席する場合の追加の持ち物を紹介していきます。親族の場合は、一般会葬者と異なり、マナーに注意することが求められます。また、遺族のサポートをすることも考え、それに必要な持ち物を持参するのがマナーです。

お通夜に向かう前に、遺族に失礼のないよう持ち物のチェックをしておきましょう。以下では、男女別に追加の持ち物の具体例や注意点を挙げてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。

親族の女性の場合

まずは親族の女性の場合を見てみましょう。女性は身だしなみを整えたり、通夜振る舞いの際のサポートをしたりできるよう、追加の持ち物を持参することをします。では、以下で具体的な持ち物を見てみましょう。

1:エプロン

親族として出席する場合の追加の持ち物の1つ目は、エプロンです。通夜振る舞いでは、弔問客に対してお茶出しをしたり食事を作ったりすることがあります。

基本的に遺族や親族の女性が行うことが多いため、すぐに手伝える準備をすることが大切です。エプロンは派手すぎるものは避け、白か黒のシンプルなものを選びましょう。割烹着でも問題ありません。

2:黒のゴムか黒いシュシュ

親族として出席する場合の追加の持ち物の2つ目は、黒のゴムか黒いシュシュです。髪が長い場合は、まとめておくために髪留めやゴムを使いましょう。ただし、黒色を選び、地味にすることがマナーです。ラメが入っていたり、飾りがついていたりするものは、避けるのが無難です。

3:ストッキングの予備

親族として出席する場合の追加の持ち物の3つ目は、ストッキングの予備です。お通夜の喪服は黒のストッキングを着用しますが、伝線してしまうことを想定し、予備を持っておくと安心です。

お通夜や通夜振る舞いの間に伝線しても、トイレなどで履き替えられます。万が一のために予備のストッキングを用意し、バッグに入れておきましょう。

4:化粧道具

親族として出席する場合の追加の持ち物の4つ目は、化粧道具です。女性の身だしなみは、服装だけでなくお化粧も大切なポイントです。お通夜では涙でお化粧が崩れることもあるため、さっと化粧直しができるよう、化粧道具を持って行きましょう。

ただし、化粧品はかさばるものが多いため、必要最低限のものだけにしましょう。具体的には、ベージュのハイライト、綿棒、コンシーラー、リップチークなどがあると便利です。

親族の男性の場合

次に親族の男性の場合を見てみましょう。男性の場合は身だしなみを重視し、汗をかきやすい人は着替えを持って行くことをします。では、具体的にどのような持ち物を持っていけば良いのか、以下で説明します。

5:Yシャツ・靴下などの着替え

親族として出席する場合の追加の持ち物の5つ目は、Yシャツ・靴下などの着替えです。親族はお通夜の翌日の告別式にも参列することが多いため、着替えは必須の持ち物です。

肌に直接触れるYシャツや靴下は着替えが必要になります。喪服のマナーに従い、Yシャツは白色、靴下は黒色を選びましょう。また、特に汗をかきやすい人は、途中で着替えられるよう、2枚ずつ持っていると安心です。

6:髭剃りなど身だしなみを整えるもの

親族として出席する場合の追加の持ち物の6つ目は、髭剃りなど身だしなみを整えるものです。宿泊する場合、着替えだけでなく、身だしなみを整えるアイテムが必要になります。

女性の場合は化粧道具ですが、男性なら髭剃りやスキンケア用品を持っておくと良いでしょう。ただし、あまりかさばるものは荷物になってしまうため、なるべくコンパクトなものだけ厳選して持って行くことをします。

お通夜の服装のマナー

ここからは、お通夜の服装のマナーを紹介していきます。お通夜は故人のための大切な儀式なので、失礼のない服装をするのがマナーです。基本的に喪服を着用するのがマナーですが、具体的にどのようなポイントに注意すれば良いのでしょうか。

以下では男性、女性、学生、子供の場合に分けて、それぞれのポイントと具体例を挙げてみました。ぜひ参列する前にチェックしておきましょう。

男性の服装

お通夜の服装のマナーの1つ目は男性の服装についてです。男性は、ブラックスーツやブラックフォーマルを選びましょう。艶のない黒色で、ワイシャツは白無地のレギュラーカラーにするのがポイントです。

ボタンダウンのシャツはマナー違反なので注意しましょう。また、ネクタイやベルト、靴下、靴は全て黒を選ぶのがマナーです。ネクタイは光沢のない素材を選び、窪みを作るディンプルで結ばないよう注意しましょう。

女性の服装

お通夜の服装のマナーの2つ目は、女性の服装についてです。男性と同じく、一般的に略礼服で参列するのがマナーです。ブラックスーツやブラックフォーマルを着用しましょう。

パンプスは黒を選び、布製か革製で光沢がないタイプを選ぶのがポイントです。ネックレスやイヤリングは小ぶりの真珠が定番です。スカートの場合はふくらはぎ丈を選び、上品に見せるようにしましょう。

学生の服装

お通夜の服装のマナーの3つ目は、学生の服装についてです。学生の場合は、持っている制服を着用すれば問題ありません。学校によって制服の色や柄がまちまちで、明るいカラーやチェック柄などを使用している場合もあります。

しかし、制服は正装として認識されているため、お通夜で着用してマナー違反になることはありません。ただし、シャツをズボンに入れたり、スカート丈を長めにしたり、校則に従って着用するのがマナーです。

子供・乳幼児の服装

お通夜の服装のマナーの4つ目は子供・乳幼児の服装についてです。子供や乳幼児の場合は、喪服を着なくても問題ないという意見もあります。子供用の喪服は存在しますが、必ずしも着用しなくてはならないという決まりはないため、それぞれの考えで決めれば良いでしょう。

乳幼児ならベージュや水色など、制服を持っていない子供なら黒や紺の服を選ぶのがです。キャラクターデザインや音が鳴る靴などは避けるのがマナーです。

お通夜に必要な持ち物をチェックしよう

今回は、お通夜の基本の持ち物4つや親族の場合の持ち物6つを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。お通夜は参列者にとって故人との最後のお別れの場となることもあるため、遺族や親族に失礼のないよう、持ち物や服装に注意をすることが大切です。

また、親族の場合は遺族をお手伝いできるよう、追加の持ち物を持参しておくことをします。紹介した記事を参考に、お通夜に必要な持ち物をチェックしてみましょう。

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