年忌法要は1周忌から始まり、3回忌、7回忌、13回忌と続いていきます。
その後も年忌法要は続きますが、17回忌を区切りとする家もあります。その17回忌までには何度もお坊さんに読経をあげてもらうことになるため、お布施などのマナーを把握しておく必要があります。
17回忌とは
通夜や葬儀が終わっても、法要は続きます。その1つが故人が亡くなってから、年数ごとに行う年忌法要です。
年忌法要は1周忌から始まり、3回忌、7回忌、13回忌、17回忌と続いていきます。その後も年忌法要は続きますが、17回忌を区切りとする家もあります。
17回忌を区切りとする場合には、最後の年忌法要となるため、遺族や故人の友人や知人などにとって、特別な日となります。
17回忌法要の目的や意味
年忌法要とは、故人の命日に行う法要のことです。故人を偲んで追善供養を行うことが主な目的です。
年忌法要は33回忌まで行うことが一般的ですが、どこまで続けるかは自由なため、一周忌だけ行う家もあれば、33回忌以降も続ける家もあります。
ですが、3回忌以降は家族だけ行うようにしたりなど、年忌法要は徐々に縮小していって、17回忌を区切りにして終わりにするという家も多くあります。
17回忌の数え方と実施時期
年忌法要は一周忌から始まり、その後は3回忌、7回忌と呼び方が変わります。これは故人が亡くなった日を1回目の忌日とするためです。なので、17回忌は17年目ではなく、満16年となります。
そのため、故人が亡くなって1年後の年忌法要は2回忌とも言えます。しかし、数字が1から始まっていないと、言葉として違和感があるため、一周忌と呼ぶことが一般的です。また、年忌法要は命日を過ぎない日程で行います。
17回忌にお布施は必要?
17回忌などの年忌法要に関わらず、お坊さんに読経をあげてもらう場合にはお布施が必要となります。お寺などで読経をあげてもらう場合、本堂の入り口などに受付が用意されていれば、受付の人にお布施を渡すと良いでしょう。
受付がない場合には、法要が始める前にお坊さんに挨拶をして、そのときにお布施を渡すようにしましょう。挨拶ができなかった場合には、法要が終わった後に、お礼を伝える際に渡します。
17回忌のお布施の相場
上記で述べた通り、17回忌などの年忌法要でお坊さんに読経をあげてもらう場合にはお布施が必要となります。しかし、お布施の相場がわからず、どのくらいのお金を用意しておけば良いか悩んでしまう人も多いです。
そのような場合、お布施には相場があるので、その相場に合わせておくことが無難でしょう。また、お布施以外にも用意するべきお金もあるため、併せて事前に準備しておきましょう。
読経料(お布施)の相場
葬儀であろうと、17回忌であろうと、お坊さんに読経をあげてもらうとお布施が必要となります。そのお布施の金額は寺や宗派などによって異なります。しかし、お布施には相場があり、たいていは5000円から1万円になります。
お布施を渡す際には、直接手渡しするのではなく、切手盆という黒い祝儀盆に乗せて渡すことが作法となっています。お盆が用意できない場合には袱紗でお布施を包むようにしましょう。
御車料の相場
17回忌などの年忌法要を寺などで行うこともありますが、自宅や葬儀会場などで行う家もあります。寺で年忌法要を行わない場合には、お坊さんに会場まで来てもらう必要があります。そのような場合には、お布施とは別に、5000円から1万円の御車代も必要となります。
お布施は読経に対して、御車代は足を運んでもらったことに対するお礼です。目的が違うため、お布施と御車代は別で包むようにしましょう。
御膳料の相場
17回忌などの年忌法要の後には会食を用意することもあります。もし、その会食をお坊さんが辞退するのであれば、お布施と御車代とはさらに別で、御膳料を用意する必要があります。
御膳料の相場もお布施と御車代と同様に、5000円から1万円です。なので、お坊さんに読経をあげてもらうためには、お布施と御車代、御膳料を合わせて1万5000円から3万円ほど用意しておく必要があります。
お布施の金額を決めかねる場合お寺に聞いてみる
お布施の相場は寺や宗派などで異なる場合もあります。なので、どうしてもお布施の金額を決めかねる場合には寺に直接聞いて見ても良いでしょう。
お布施の金額を直接聞くことはマナー違反ではありません。しかし、お坊さんなので「お気持ちで結構です。」と言われてしまったり、お金のことは聞きにくいという人も多いです。
そのような場合には、「他の檀家はどのくらい包んでいますか?」と間接的な聞き方をしましょう。
法要別のお布施の金額の相場
お布施の相場は5000円から1万円ほどですが、その相場は寺や宗派などによって異なります。また、葬儀であったり、四十九日であったり、17回忌であったりなどの内容によっても変わってきます。
通夜や葬儀の場合では15万円から20万円が相場となることもあれば、四十九日で納骨までする場合には1万円から5万円が相場となることもあります。また、年忌法要でも、その回数によって相場が変わってくることもあります。
初七日から四十九日までの忌日法要
年忌法要の前にも、いくつかの法要があります。まず、故人が亡くなってから最初の法要は初七日になります。
その後は7日ごとに計7回、亡くなった方はあの世で生前の罪状などを裁かれ、魂があの世へ旅立つと言われています。そのため、魂があの世へ旅立つ四十九日は特別な日とされています。この期間に行う法要でのお布施の相場は1万円から3万円となっています。
一周忌
一周忌は故人が亡くなってから最初の命日です。ただし、亡くなった日を1回目の忌日と数えるため、正式には2回忌となります。
一周忌ではお坊さんにはその日のお礼と今後の年忌法要もお願いする意味を込めて、3回忌や17回忌などのその後の相場よりも少し多めの金額を用意します。
なので、一周忌には1万円から3万円を用意するという家もあります。ただし、御車代や御膳料は別となることに注意しなければなりません。
三回忌以降
三回忌以降では、初七日や四十九日、一周忌、新盆などの重要な法要は終えています。そのため、三回忌以降の年忌法要は徐々に縮小されていくことが多く、17回忌や33回忌で終わりにするという家も多いです。
また、三回忌以降はお布施の相場も少し下がって5000円から1万円となります。三回忌以降は会食がないことが多いので、御膳料は用意することもなくなります。ただし、御車代は必要となります。
お布施の包み方のマナー
17回忌に限らず、お坊さんに読経をあげてもらった場合にはお布施が必要となります。お布施には渡し方や、包み方などのマナーがあります。
17回忌や33回忌まで年忌法要を行う場合には、何度もお坊さんにお布施を渡すことになります。お布施はお世話になったお坊さんへのお礼のため、失礼にならないよう、お布施についてのマナーは把握しておく必要があります。
お布施の包み方
お布施の包み方にはマナーがあります。お坊さんへは葬儀のときだけでなく、年忌法要でも一周忌から17回忌など、何度もお布施を渡すことになります。
もし、お布施の包み方に間違いがあると、お坊さんに対して、何度も失礼なことをしてしまうことにもなってしまうため、必ずお布施のマナーは把握しておく必要があります。まず、そのお布施を包む袋には大きく分けて2種類があります。
1:奉書紙にお布施を包む
お布施は和紙の1種である奉書紙に包むことがあります。奉書紙でお布施を包む場合は、まずお札を肖像画を上にして半紙で包んでから、奉書紙でさらに包みます。
奉書紙には裏表があるので包む際には注意が必要です。奉書紙はザラザラとした面が裏側となり、ツルツルした面が表になります。
水引は基本的に必要ありませんが、地域などによっては双銀、白黒、黄色と白などの水引をかけることもあります。
2:白の封筒にお布施を入れる
お布施を包む際には奉書紙を使うことが正式な形となりますが、お布施を封筒に包むこともあります。
お布施を封筒で包む場合には、白い物を選ぶようにしましょう。また、その封筒には郵便番号の枠が無い物を選ばないといけません。また、封筒が二重になっている物も不幸が重なることを連想してしまうため、選ばないようにしましょう。封筒の場合にも水引は必要ありません。
お布施の表書きの書き方
お布施を包んだ場合には表書きを書く必要があります。お布施の表書きは、表面の中央上部に「御布施」と書きます。場合によっては御回向料、御経料、御礼などと書くこともあります。また、表書きには黒い墨を使うようにしましょう。
17回忌などの渡した場面まで書く必要はありませんが、誰からのお布施か後でわかるように必ず名前はフルネームで書くようにしましょう。もし、苗字だけで書く場合は「家」を付けるようにしましょう。
お布施に水引は必要?
先に述べた通り、お布施には基本的に水引は不要です。水が引いたあとは清くなることが由来しており、水引は邪気を浄化するために利用します。
そのため、お布施は寺に渡す物であり、不幸事に関係するものではありません。なので、お布施には水引が不要となります。
ただし、地域によっては水引が必要となることもあるので、葬儀の段階で事前に葬儀社などに確認しておくと良いでしょう。
お布施のお札の入れ方
お布施を奉書紙で包む場合には、肖像画が上を向くようにして包まなければなりません。封筒で包む際にも、肖像画が正面を向くように入れなければなりません。これは香典とは逆の入れ方であり、慶事の入れ方となります。
香典のようにお札を逆向きに入れる場合は、渡される側に不幸事があった場合です。なので、お布施は寺やお坊さんに不幸事があったわけではないため、慶事の入れ方をします。
17回忌のお布施の相場を知ろう
葬儀が終わっても年忌法要は続きます。年忌法要はどこまで行うかは自由ですが、17回忌や33回忌まで行う家が多いです。その17回忌や33回忌が終わるまでには何度もお坊さんに読経をあげてもらうことになり、その度にお布施は必要となります。
もし、そのお布施の相場やマナーを把握していなければ、お坊さんに何度も失礼な事をしてしまう可能性があります。なので、お布施の相場やマナーは把握しておくようにしましょう。