月命日には何をする?お供物や法要のマナーなどを解説

有名な法要は知っている人が多いですが、月命日はあまり知られていません。

しかし月命日は故人を供養する大切な日なので、月命日に行うことやマナーを知ることは重要です。記事では月命日について詳しく紹介しています。初めての月命日を迎える方は参考にしてください。

目次

月命日とは

月命日とは一回忌や三回忌のような宗教的な慣習です。しかし月命日は年間で実施される回数が違います。他の法事の行事と比較すると、月命日の実施回数ははるかに多いです。

下記では月命日について詳しく紹介していきます。月命日を詳しく知ることで、月命日に対しての思い入れが深くなるでしょう。

月命日の意味

ご承知のように命日とは故人が亡くなった月日を意味します。それに対して月命日は故人が亡くなった日のみを指します。月命日の儀式を執り行うのは命日を除いた月になるので、一年に11回の計算になります。

初月忌について

月命日は年間に11回ありますが、初月忌は故人が亡くなった最初の月忌になります。初月忌は読みにくい漢字ですが、「はつがっき」と読みます。初月忌に墓参りを行う人は多いですが、初月忌の頃は故人に対しての記憶がありありしているので感慨深くなりやすいです。

祥月命日について

祥月命日は聞き慣れない言葉ですが命日のことです。祥月命日は故人が亡くなった月日を意味しています。

祥月の祥にはめでたいという意味もありますが、一般的に祥という漢字は祥月命日や祥月供養という単語の一部として使われることが多いです。祥月命日も祥月供養もめでたいというイメージからは外れています。

月命日で一般的に行われること5つを解説

月命日にすることは他の法要とあまり相違はありませんが、下記では一般的な月命日の流れを紹介します。月命日は期限が定められていないので半永久的に行う人がいますが、そのときの体調なども考慮して実施を決めることが大切です。

1:食べ物などを故人へお供え

一周忌などの法要では仏壇にお供えしますが、月命日にもお供えします。お供えした食べ物は他の法要のときと同じように、仏様のお下がりとしてみんなで食べても構いません。基本的にお供えした食べ物は、すぐに下げるのがマナーです。

お下がりの食べ物をみんなで食べるときは、故人の思い出話をしたらよいでしょう。思い出話をすることで、故人の記憶をいつまでも心にとどめておくことができるでしょう。

2:お墓参り

故人のお墓が近ければ月命日にお墓参りすることをします。お墓参りすることで故人の魂は喜ぶでしょう。

仏教では故人になっても魂は生き続けるといわれています。そのような魂に対して供養することは非常に大切なことです。

お墓が遠い人は月命日ごとにお墓参りに行くのは難しいですが、最低限仏壇に手を合わせ拝むことだけは忘れてはいけません。

3:住職による法要

人によって異なりますが月命日に住職を呼ぶことはあります。住職に読経をあげてもらうことで安心感が得やすくなります。

しかし住職を呼べばお布施代を払わなくてはいけません。月命日は祥月命日と合わせたら年間に12回ありますが、毎月お布施を払っていたら家計を圧迫する可能性があります。そのような事情があるので月命日に住職を呼ばない人もいます。

4:塔婆供養

月命日に塔婆供養する人はいます。塔婆供養の別名は卒塔婆供養と言いますが、こちらの方が一般的によく知られています。塔婆供養は細長い木に経文などを書き供養する形式ですが、あらかじめ寺院に申し込む必要があります。

塔婆供養は宗派によっては行わないことがあるので、詳しいことは故人の法要をお願いしている寺院に相談してください。

5:仏壇周りの掃除

月命日には仏壇にお供えしますが、お供えする前に仏壇周りを掃除することが大切です。仏壇周りは埃が目立ちやすいので月命日以外にも掃除した方がよいですが、月命日のときは特に念入りにしましょう。

仏壇周りの掃除をするときは、仏壇に置いている道具を下に置いてからした方がよいです。道具を置いたまま掃除をすると、誤って道具を下に落とし破損させるおそれがあります。

近くに花屋がない人は通販が便利

月命日には花をお供えしますが、法要に適した花はあります。近くに花屋があればそこで買うのが一番便利ですが、近くに花屋がない人は通販で購入することをします。

最近の通販は配達が早く、早ければ注文の翌日に届くので便利です。通販で月命日の花を購入するときは、花の大きさや高さにも注目しましょう。仏壇にフィットした花は見栄えがよく気持ちがよいです。

月命日に関するマナーと注意点

これからは月命日に関するマナーと注意点を紹介します。月命日は法要なのでマナーを守る必要があります。また月命日に実施することは多いので、それに関する注意点も併せて紹介します。

服装について

祥月命日の場合は喪服が必須ですが、月命日の場合は決められた服装がありません。決められた服装がないからといって、ラフすぎる服装は好ましくありません。

月命日には私服を着用しても構いませんが、故人を偲ぶ場であるので地味な色の服装が好ましいです。またピアスなどのアクセサリーも外しておいた方がよいです。故人に対面するときはそれなりの身なりが大切です。

法要の際のお布施の相場

月命日のお布施の相場は3,000円ですが、宗派や地域により大きく異なる可能性があります。不明な場合は住職に遠慮なく聞くことをします。

月命日を毎月行う人はお布施代だけで大きな出費になりますが、毎月の必要経費として用意しておくことが大切です。

お供えするお花の種類について

月命日には花をお供えしますが、基本的に生花であれば問題はありません。しかし生花の種類は多いので迷ってしまいます。下記では月命日に適した花と不適切な花を紹介します。

月命日の経験がない人は花を購入するときにさまざまな花に目移りしやすいですが、ポイントを押さえることで適した花が見つけやすくなります。

適切なお花

月命日のお供えの花としては、日持ちしやすいものが好ましいです。花は食べ物と違って暫く墓や仏壇に置くので、あまりにも日持ちが悪い花は向いていません。また花の色としては白・黄・青・紫が一般的に好まれています。

和花であれば菊やカーネーションなどが適していて、洋花であればユリやスプレーカーネーションなどが向いています。いずれの花も少し大きな花屋さんであれば、取り扱っていることが多いです。

不適切なお花

月命日に適さない花は、棘のある花・悪臭がする花・毒々しい色の花などがあります。また花弁がすぐに落ちる花も向いていません。しかし故人がこれらの花が好きだった場合は、故人の意思を汲んで供えてもよいです。

花は仏教の世界では五供の一つですが、仏の世界を清めるものだと思われています。そのような花を仏壇や墓に供えるときは、心を込めることが大切です。

お供えする食べ物について

月命日には食べ物もお供えしますが、月命日に適した食べ物はあります。故人が好きだった食べ物でも構いませんが、仏教での思想も考慮して決めた方がよいです。

下記では一般的に月命日に適している食べ物と不適切な食べ物を紹介しています。月命日にお供えする食べ物がわからない人は参考にしてください。

適切な食べ物

お供え物の食べ物としては果物が知られています。またお供えの果物は丸いものが良いといわれています。丸い果物にはスイカ・メロン・りんご・梨などがありますが、故人の好みも考慮して決めることをします。

また宗派によっても適した食べ物もありますので、事前に調べておくと安心でしょう。

不適切な食べ物

仏教の教えの中には「生き物を殺生してはいけない」ことがありますが、殺生を連想させる食べ物は月命日のお供えとしては適していません。殺生を連想させる食べ物には肉や魚があります。

生前故人が肉や魚が好きだったとしても、仏教との相性を考えたらこれらの食べ物はお供え物としては向いていないです。

月命日は故人を大切に想う心を再確認する日

祥月命日も含めると月命日は毎月あります。しかし経済的または時間的な理由で月命日を行わない人はいます。そのような人たちの中には、自主的にお墓参りをしたり仏壇に手を合わせる人がいます。

月命日で一番大切なことは故人を想う心です。故人を想うことが故人に対しての最大の供養になります。月命日は故人のことを思い出す日でもあるので、月命日のときはわずかな時間でも故人のことを想いましょう。

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